2015年3月2日月曜日

ウィーンに向かう

こんにちは!
ウイーンに向け出発です。現地スロバキアからは先週はマイナス25度だったけど少しは気温が上がるかもとのメール、昼間はマイナスではない位だそうでやっぱり冷凍庫の中?覚悟してヒートテックとホカロンをバックにつめました。二年前の11月に訪れたスロバキアのジリナにあるスロバキアシンナフォニエッタの2回目の招待。3月5日が本番、ヨーロッパのオーケストラはシーズンが10月に始まり6月でシーズンが終わります。このシーズンに定期演奏会が毎月あって定期会員を募って集客します。この定期演奏会のことをサブスクリプションといい、現地ではアブヌマと言う言い方。この定期演奏会の他に音楽祭や海外演奏旅行、レコーディングや室内楽演奏など多彩なスケジュールをこなしながら、2年から4年先まで指揮者やソリストを決めて準備、コンサートマネージメントて大変な仕事、職人気質のオーケストラの団員達を束ねていくのも大変な苦労ですね。また世界の指揮者やソリストとの出演契約交渉や曲目の決定、受け入れのホテルの手配もあるし、考えただけでぞっとする位の仕事、おまけにリハーサルの状況や本番をしっかり聴いてコンサートが上手くいったか、会員の反響もオーケストラ団員の評価も聴いてコンサートをレビューしてその、指揮者やソリストを再度招聘するか理事会に計って2年後以降の計画に反映させるのですね。音楽はスポーツのように勝ち負けがない世界。演奏というスキル、テクニックは聴衆もオーケストラ団員も上手いかどうかはある程度判定できますね。でも最も重要な芸術性、音楽性があるとか無いとかはどう判定するのでしょうか?個性的?正統派?ドイツ的?様々な表現で評論家はコンサートを評価しますね。大体重箱の隅をつつくような表現が多くて難しい日本語をいっぱい使って演奏を分析?しているかのように私にはおもえますね。演奏会は2度と同じことが出来ない生き物、ライブと言う言い方もそこからきています。でもたまたま上手く行くとかは残念ながらありません。でもたまたま失敗したり集中出来ずにいい演奏会が出来ずに聴衆からブーイングがでたり団員からブーイングがでたりしたら2度と呼ばれることはありません。でも音楽性というのは究極の所、共感というなんとも言えない情感に通じ合えるものがコンサート会場を包んだ時の一体感が一番大切なもの。その一瞬一瞬を演奏を通じて共感できることが至福の時であると思います。そのための心の準備がオーケストラ団員に伝わりリハーサルを通してステージが一体化したものをコンサートで聴衆に伝える。とても恐ろしいプロセス、でもチャレンジです。このブログはロシア上空で書いています!
宮城敬雄